2004年11月20日

【書籍: 思考・発想法】脳の働きを理解した効率的な発想法

頭がよくなる本
トニー・ブザン

東京図書
1997-09
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この書籍は、いわゆる記録やブレストなどでの問題解決、企画などの発想・思考に使われる手法、Mind Map(頭脳地図)の本です。私はMind Mapそのものは以前から知っていたのですが、この書籍を読むまでこれほどまでに奥が深く、パワフルでポテンシャルの高い手法だとは知りませんでした。

■頭がよくなる?

Mind Mapって何?という方は、はじめに著者であり、Mind Mapの生みの親、トニー・ブザン氏のウェブサイト、Buzan Centres内ギャラリーでMind Mapを使って描かれたノートを見てみると良いです。特徴的なのは、中央に一つのテーマがあり、付帯・関連・連想される情報が放射状に配置されて描かれている部分でしょう。普段、私たちがとる、ノートとは全く異なるものです。

中にはお気づきの方もいるかと思いますが、MSのVisioの中にブレインストーミング図というテンプレートとして中に入っていますね。私は、以前は企画などテーマを深堀する際、また対象企業の組織や人間関係などを描く際にVisioのこのテンプレートを使用したりしていました。

こうして紙のノートやVisioなど何気なく使っていたMind Mapですが、この書籍を手に取ったのは、Mind Mapを考案したのがトニー・ブザンという方だと知り、改めてMind Mapのルーツを知ろうと思ったのがきっかけでした。「頭がよくなる」の意味なのですが、魔法のようなタイトルでうさんくさいタイトルですよね・・・。でもこれは、書籍を読めば納得できます。

■脳の働きを利用

まず、この書籍は脳のメカニズムを明確にすることから始まります。メカニズムを理解したうえで各ポイントでの方法が述べられており、最終的にMind Mapがどのような概念の上に成り立っているのかが理解できます。

脳の神経細胞、右脳・左脳、人間の認知モデルなどから、読書、そして記憶など情報をインプットする行動を考えます。(それほど、専門的な内容ではありませんので、十分読めます。)特に記憶については、学習中・学習後の記憶の推移を明らかにし、効果的な復習をする上での理論と技術が紹介されています。

その中で一つ練習問題があるのですが、10個の言葉を暗記するものです。これが最初はできないので、「大学受験のときは2000もの英単語を覚えたのになぁ〜、俺も歳かな。」などとくやしい思いで先へ進むと、記憶テクニックが具体的に紹介されています。すると、笑ってしまったのですが最初記憶できなかった10個の単語がいとも簡単に暗記できてしまったではないですか! 俺もまだまだいける!などと喜んでしまいましたよ。

冗談はさておき、これは魔法ではなく「技術」であり、習得可能であるということが体感できました。覚えるべき単語に対しそれぞれに番号をふり、番号に紐付けられたキーワードと単語を結び付けた「情景」を想像することで記憶が強く脳に刷り込まれるのです。ここで重要なのは、記憶というのは、キーワードとキー概念を適切に用いることで連合させ、関連付けることで脳の中に刷り込まれるのだということです。

■脳の中の記憶のつながりを可視化 = Mind Map

さて、こうした記憶におけるキーワードとキー概念の働きを理解した上で、ノートの取り方を考えます。
一般的に私たちは、下記のようにノートに線形で文章を記述します。

1. --------
   1-1. -------
   1-2. -------
2. --------
   2-1. -------
   2-2. -------
3. -------
4. -------
   4-1. -------
   4-2. -------
   4-3. -------

しかし、「記憶」でみたきたように脳はキー概念を相互に統合して働いているので、上記のような直線的に文章を記述していくのではなく、脳の働きに沿った形で主題を中心におき、文章ではなく関連性のあるキーワードを放射状に配置していくことが望ましいのだそうです。

確かに。
記憶の練習で私は体感できましたが、キーワードをつなぎ合わせたときに見る情景やイメージが大切でノートを構成する文章の述語や形容詞、冠詞などは書いているだけ、無駄です。Mind Mapが効率的に欠けるだけでなく、記憶をする上でも効果的、効率的とわかりました。Mind Mapは、まさに頭脳地図であり脳の中身を可視化する手法なわけです。

この書籍の中盤は、Mind Mapの描き方など触れられていますが、後半はMind Mapを使った、というより脳の働きを上手に利用した読書法や学習法などが紹介されています。著者は、脳の働きを理解すると、原理や知識を教え込む教育がどれほど非効率的か、そして学習目標に対し、まず効率的に学ばせるにはどうしたらよいかを考えるべきだと説きます。

これは知識吸収に主眼が置かれた教育環境で育った私には結構ショッキングなものでした。しかし、同時に気づいてよかったとも。

■所感

私は、以前何気なく使っていたMind Mapですが、本来のポテンシャルの10%も使っていなかったことに気づき、また脳の働きを意識した奥の深い手法であり、効率的、効果的でさらに生産性が高くなる手法だということがはじめてわかりました。それ以後、Mind Mapを使用する際は脳の働きを強く意識するようになりました。Mind Mapを書いている間は集中でき、没頭するのですが、それこそ脳ミソをフル回転しているということを感じることができ、またそれが快感・爽快です。何よりも変わったことは、最終的な「アイデアの数」でしょう。一応、書きあがりに近づくと(終わりの線引きも難しいのですが。)中央に配置した概念と枝分かれしていった最終地点のキーワードを比べると、自分でも驚くことがありますよ。別のこととして考えたことが、つながっていることに気づきます。

下記はこのBlogのテーマを深堀する際に書いた私のMind Mapです。誤字・脱字などがあり結構恥ずかしいですが、お見せします。他人から見て理解できるものではないと思いますが、これが私の「脳の中身」なのです。

mindmap.jpg

注: トニー・ブザン氏が定義するMind Mapとはちょっと異なります。たとえば、各キーワードは線の上に書く、3色以上の色をつかって描く、紙は横置きに配置するなど。色の使いなど、すべて記憶によりよく刷り込ますためです。このときは電車のなかで何気なく書き始めたのですが、ボールペンしかなかったので黒一色です。20分くらいで駅に到着してしまったのですが、キーワードがあふれ出てくるのでこんなのすぐに書けますよ。

是非とも、Mind Map、試してください。脳を回転させる、読んで字の如し、Brain Stormingの本当の爽快感を味わえます。

最後に、この書籍をもとにしてより実践的なトレーニングを行うための書籍を紹介しておきます。「頭の取扱説明書」です。Mind Mapは見た目的に誰でも簡単にできてしまいそうですが、そのポテンシャルを引き出すにはやはりこうした実践的な内容を参照したほうがいいと思います。ぜひとも、「頭がよくなる本」とともに下の書籍を参考にして自分のスタイルのMind Mapをつくってみてください。

頭の取扱説明書
ヴァンダ・ノース トニー・ブザン

東京図書
1999-10
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最後までお読みいただきありがとうございました。

 こちらをクリックしていただけるとうれしいです!

【関連URL】
1. BUZAN CENTRES
http://www.mind-map.com/EN/index.html

2. BUZAN CENTERS MIND MAP GALLERY
http://www.mind-map.com/EN/mindmaps/gallery.html

 

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posted by Dragon at 23:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 思考力・発想力 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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